簡潔な線と、絶妙な余白と、さり気ないセリフ。目が離せずに、絵の内部に潜り込んでの宝探しに忘我の時を過ごし、気がつくと独特の時代と場所に吹いていた風に、心地よく頬を撫でられている。世代の対立、都市化の波、地元の住民と観光客、ヴァカンスの空間で最大限に増幅される貧富の差。ひとつの風景がさまざまなレベルの軋みを抱えている。自分の立場に縛られた人の目には決して映ずることのない矛盾のモザイクを、鮮やかな一筆描きに捕らえて、サンペの筆は温かく、また辛辣である。
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