チェルノブイリ
[文]フランシスコ・サンチェス / [画]ナターシャ・ブストス / [訳]管啓次郎 ナターシャ・ブストス / ナターシャブストス ・ 2012 ・ 既刊1冊 ・ 朝日出版社
『チェルノブイリ』は、フランシスコ・サンチェスによる漫画作品。朝日出版社から2012年3月に刊行、既刊1冊。comic-labの3軸判定では、内容の近さで『コミックみえない雲』『チェルノブイリの春』、絵柄の近さで『旦那が突然死にました。』が上位。
あらすじ
心は決して廃墟にはならない。
1986年4月26日に起きた、チェルノブイリ原子力発電所の恐ろしい事故。このスペイン発のグラフィック・ノヴェル(漫画)は、住みなれた土地を突然に追われ、あるいは愛した土地に留まった〈家族3世代の物語〉を描いている。論争にもセンセーショナリズムにも陥ることなく、かの土地に生きた人々が「心」に抱いた情景が浮かび上がる。チェルノブイリは決して「遠く」の出来事ではない。漫画・物語が持つ力を通じて、本書はそのことを強く訴えかけている。
原書はスペインで2011年4月に刊行され、El Mundoなど国内主要紙でも紹介。フランスでも刊行、韓国でも出版が決まっている。巻末付録として、チェルノブイリの写真なども掲載。
誤解しないでほしい、この作品はチェルノブイリを過去に、空想に、送り返そうとしているのではない。それとは正反対に、現在に、現実に、取り戻そうとしているのだ。それを通じて、一見遠い土地だとも思えるいまここで起きている状況に対するアティチュードを教えてくれようとしているのだ。
チェルノブイリの土地に住んだ人たちがいた。かれらはきみの祖父母だった。チェルノブイリの事故で死んだ男たちがいた。かれらはきみの父だった。チェルノブイリの土地を追われた家族がいた。かれらはきみの家族で、その子供はきみだ。
少なくともきみの一部がたしかにその子供でもあることを自覚したとき、このフィクショナルな迂回を経て、福島を中心とする土地で現実にいま進行していることの意味が改めて痛切にわかるだろう。やっと、わかりはじめるだろう。
(訳者まえがきより)
巻一覧(既刊1冊)
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