主の御手の中で
田頭真一 / タガミシンイチ / 菅野直基 / カンノナオキ ・ 2026 ・ 既刊1冊 ・ パブファンセルフ
『主の御手の中で』は、田頭真一による漫画作品。パブファンセルフから2026年1月に刊行、既刊1冊。comic-labの3軸判定では、内容の近さで『漫画からだの癒やし こころのケア たましいの救い』『戦争さえなければ』が上位。
あらすじ
戦争・喪失・死の現実のただ中で、
それでも人は「平安」を得ることができるのか。
本書は、三人の実在の人物の生涯を通して、「生きること」「死に備えること」「赦されること」を静かに、しかし力強く問いかける実話漫画です。
上原豊子 -- 集団自決を生き延びた女性の証し
1936年、沖縄・読谷村に生まれた上原豊子は、1945年、沖縄戦の只中で「集団自決」を経験します。ガマの中に響いた父の一言ーー「死ぬんじゃないよ」--に導かれ、家族は奇跡的に生き延びました。
戦後、貧困や離婚といった厳しい現実の中でも、彼女は洋裁の技を身につけ、多くの人を育てながら、福音を語り続けます。入院中でさえも「イエス・キリストの救い」を証し、88歳で「するべきことは、すべてしたように思う」と語って静かに地上の生涯を終えました。その歩みは、平安に満ちた「生かされた人生」の証しです。
石村武治 -- 罪人の頭として立った牧師の最終告白
戦前・戦中・戦後を生き抜いた牧師・石村武治は、中国北部(北支)での極寒の宣教、幼子の死、戦後の混乱、息子の非行という数々の試練を経験します。
「自分の家庭を治められない者が牧師であり続けてよいのか」という聖書の言葉に従い、自ら牧師職を退き、孤児のために生きたその姿は、信仰の厳しさと誠実さを物語ります。非行から立ち直った息子は牧師になるも脳腫瘍で先に逝ってしまう別離の悲しみ。
そして、自らの人生の終末、胃がんに侵されながら彼が語った最後の言葉ーー「私は罪人の頭だ。しかし、イエス・キリストの十字架の血潮によって神の御前に立つことができる」--は、十字架信仰の核心を静かに示します。
ホーレイショ・スパフォード -- 悲しみの底から生まれた讃美歌
讃美歌「安けさは川のごとく」は、深い悲しみの中から生まれました。
作者ホーレイショ・スパフォードは、息子を失い、シカゴ大火ですべての財産を失い、さらに航海中の事故で四人の愛娘を失います。妻から届いた電報は「私一人だけが救助された」という短い言葉でした。
娘たちが眠る海の上を通過する船中で、彼は神の前に叫び、そして説明し尽くせない平安を与えられます。その体験から生まれた歌は、今もなお、悲しみの只中にある人々の魂を慰め続けています。
三つの人生は問いかけます。
苦しみの意味はどこにあるのか。
死を前に、人は何を拠り所とするのか。
本書は、その問いを読者一人ひとりに、静かに問いかける一冊です。
巻一覧(既刊1冊)
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