『バッコス』は、白土三平による漫画作品。小学館 ビッグコミックスから1979年4月〜2001年2月に刊行、既刊5冊。白土三平の作品はcomic-labに他に55作あり、『カムイ外伝』『カムイ伝』など。comic-labの3軸判定では、内容の近さで『ペンテウス』『サバンナ』が上位。
▼第1部/誕生編▼第2部/放浪編<sub> </sub>
●登場人物/バッコス(数奇な運命をたどる少年)、ゼウス(偶然手に入れた多くの牛をもとに権力を得た男。バッコスを奴隷のように扱っていたが、やがて…)、マーゴ(バッコスと恋仲になる少女)、キロン(雨乞いをする祈祷師。バッコスにいたぶられることを至上の喜びとする倒錯者)<sub> </sub>
●あらすじ/1800年代、アフリカ東部。旱魃(かんばつ)で全滅したある村の中に、奇跡的に生き長らえた一人の嬰児がいた。その子は、突然のスコールによってできた激流に飲み込まれ、泥の中に埋まってしまうが、通りがかった牛飼いの男によって助けられる。心優しい男は、その子を「バッコス(芽生えるものという意味)」と名付けた。だが男は、落石に遭い、死んでしまう。そこへやって来たのが、他人の妻に手を出した罰として、ある村を追放されたゼウスという男だった。彼は偶然手にした多くの牛とバッコスを連れて、元いた村に帰る。そこから事態は思いがけない方向へ…。<sub> </sub>
●本巻の特徴/ゼウスの財産に惹かれた村の者たちは、再び彼を村に迎え入れた。ゼウスがその財力を武器に権力者になっていく一方、バッコスは誰からも人として扱われず、家畜の糞尿の中だけを安息の地として、孤独に、非人間的に成長していった。ゼウスとの愛憎、自分に優しくしてくれた動物や、少女・マーゴ、祈祷師・キロンとの出会いなどを通して、バッコスは激動の生涯を送っていく…。アフリカの大地を舞台に、権力や性に対する人間の原始的な欲望や、自然界の摂理を描く。神話伝説シリーズの中でも最長の作品で、衝撃的なシーンも数多く登場する問題作(物語は2巻へと続く)。初出は「第1部/誕生編」1976年8月〜1977年1月、「第2部/放浪編」1977年1月〜4月。<sub> </sub>
●その他のデータ/巻末に、四方田犬彦氏によるエッセイ「孤児のカリスマ」を収録。詳しい作品の解説がなされている。
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